ついに完成しました! その2

つづき・・・

そのマコト眼鏡様が10年以上作り続けるファクトリーブランドが、

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”歩(AYUMI)”というブランド。

以下はブランドコンセプトです。

至上の美学

音楽に「Hi-Fi(High-Fidelity=高忠実度、高再現性)」がある
ように、眼鏡にも徹底して基本に忠実な「Hi-Fi」があってもいいじゃないか。
そんな想いから、「歩」(AYUMI)は生まれました。
自然素材で形状変化に強いセルロイドを採用。また、芯金などの金属部には、ハイテク素材のチタンを使用。更に、合い口部にも注目。シュ―テイング後に、合い口を同色の生地でカバ-。汗や整髪料等の浸入をブロックする事で、永遠の輝きをキ-プするためのきめ細かい配慮がなされています。
「歩」を語る上で何よりも欠かせられないのは、そのカッテイングと磨きです。
職人の手で一枚一枚丁寧に削られ、細部にまで及ぶ熟練技のヤスリ掛け。そして、セルロイド独特の内部からの輝きを染み出させるため、心を込めて磨き上げられています。
掛け心地にこだわりを持たせるのは、正に「CRAFT・ISM」に裏打ちされた証しです。 
「創る喜び 掛けるプライド」がテ-マの「歩」(AYUMI)。
これからも、時を越えて多くの人に愛され、限りない可能性を秘めたセル枠として、
夢を追い求め前進し続けて行きます。


ここにも書かれている通り、このブランドのモデルはすべてセルロイドという素材で作られています。

セルロイド (celluloid) は、ニトロセルロースと樟脳などから合成される合成樹脂(硝酸セルロース)の名称である。歴史上最初の人工の熱可塑性樹脂である。象牙の代用品として開発され、加熱(大体90℃)で軟化し、成形が簡単であることからかつて大量に使われた。(Wikipediaより)

実は現在ではあまり眼鏡ではつかわれなくなった素材です。
現在では卓球のピンポン玉やギターのピックといったところが代表されるところでしょうか。

それはこの素材である硝酸セルロースという素材が自己発火性があり日本では消防法の規制対象物になる
素材で、その保管や取扱いには厳重な管理を必要とし、免許が必要な程なのです。
眼鏡では、昔こそ主流の素材でしたが、そのような理由によって現在はアセテート(酢酸セルロース)が主流であり、またKAMUROのコレクションはすべてがアセテートを使っています。

しかし、10数年ほど前からレトロな素材としてまたこの素材が復活し、現在でも一部のブランドさまではこの素材で眼鏡を生産しています。

なぜにこの危険性を伴う素材の眼鏡が復活したのか?
それは先に書いた”象牙の代表品として”と評されるほどの深く美しい艶にあります。
それはアセテートとはひと味違うのです。
眼鏡を知る人にとってそれは一つのコレクターズアイテムにもなり得ます。

また、その深く美しい艶を出すためには熟練された磨きの腕が必要です。
アセテートに比べ表面が硬いが故に、完全に傷を消しそしてその狙い通りの艶を生むためには、
容易な仕事ではありません。

海外にも輸出するKAMUROのコレクションでは一度も使ってきませんでした。(輸出が規制されている)
しかし、今回、日本国内のみで販売するモデルとしてこのセルロイドを使いリリースしたのです。

また、この”歩”というブランドは厚さ3㎜のセルロイドモデルを生産する唯一のブランドであり、
レディースモデルが多いKAMUROのコレクションの中でこの薄く、軽く、そして深い濡れたような艶を持つモデルをぜひ作ってみたいとお願いしていたのでした。

それが、今回リリースする”stella-c”というモデルです。

昨年秋にリリースしたstella、

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チタンに埋め込まれたスワロフスキーのラインストーン煌めきとセルロイドの深い艶を組み合わせたのです。
末尾の”-c”は素材そのままセルロイド (celluloid)の”c”です。

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カラーもクリアパープルとブラックとシルバーのコンビネーションの2色のみに絞り込みました。

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エンドには両ブランドのロゴマークが付いています。

折しも、今年そのマコト眼鏡様は産地・福井県の”ふくいの手しごと・産業遺産”の一つ”セルロイド眼鏡”に認定されました。

その”手しごと”をぜひ実感していただきたいと思います。
by kamurocorp | 2014-09-23 11:53 | 新製品